18.魔術とは違うもの(番外)

クレシダ「……。(きょろきょろしながら歩いている。だいぶ挙動不審。そして立ち止まった。)もしかして私、また街に迷ってる……?」

マベ「おいあんた。(ふと緩やかな風が吹いた後、不意に後ろから声をかけてきた。足音もせず、急に現れたような感じ。)」

クレシダ「………!(ビクッと肩がはねた。)な、何かしら……?(ゆっくりと振り返ると、はっと目を見開いた。)」

マベ「(180cmをゆうに超える背丈の男。誰もが知るコートを着崩し、そのポケットに手を突っ込んだ格好でクレシダを見下ろしている。)……こんなとこで何してんだ。この辺りは女一人でうろついていい場所じゃねえぜ。(光を通さない黒い眼鏡の奥から鋭い眼光が覗いている。)」

クレシダ「……ウライオス、(ただ一言ポツリとそう言って。)……何って、買い物帰りに歩いているだけよ。こんなとこって言われても、…(そもそもここどこ?の空気感で首を傾げて。)」

マベ「…………。(その一言を聞いて口の端を歪めた。笑っているのか気に食わないのかはわからない。)買い物帰りにしてはキョロキョロしながら歩くんだな。気付いてねえのか?素人の女にはあんまりよろしくねえ場所だぜ。」

クレシダ「……そうなの?そう、かも、しれないわね。(周りを冷静に見て。)道に迷ったみたい。でも、話しかけてきたのが案外悪い人ではなさそうでよかったわ。(人差し指をちょんと頬に添えて、またゆったりと首を傾げて。)」

マベ「良かったな、声をかけてきたのがあんたを買おうとする男じゃなくて。(全く良かったと思っていないような真顔のまま。)…迷うのは勝手だが、もうちィっと周りを見な。裏通りのさらに裏まで入り込んじまうと、買う買わないだけの世界じゃなくなる。……表通りまでついていってやるから、フラフラすんじゃねえぞ。」

クレシダ「あら、私……、値段がつくような女性じゃないわ。悪い人なら、とっくに私に触れて後悔しているところよ。(ふふ、と笑ってみせて。何に笑っているのかはわかりづらい。)…話に聞いたとおりね。」

マベ「………。(じろ、とクレシダを見た。瞳の動きは常人と同様だがその色は悪く、濃淡が分かりづらい。)…どんな女でも攫う奴は攫う。自惚れンな…。(背を向けかけて、振り返った。)………何がだ。」

クレシダ「(見られても、大して気にする様子がない。かくん、と首を傾げて。)”穢れ”を持った人間なんて、誰が攫いたいのかしら…。私の友達が貴方たちのこと好きなのよ。だから興味もないのに色んな話を聞かせてくれるの。カレンダーも飾ってるわよ。あの何とも言えない……(初めて苦笑いした。)」

マベ「……穢れ?(初めて、怪訝そうに語尾を上げた。目つきの悪いところにさらに眉間に皺を寄せた。)……………、………あー………アレか……(頭に手をやって目を瞑った。頭痛そう。)なんッであんなモンが売れンだよ、アホくせえ……(溜め息をついた。)」

クレシダ「そう、穢れ。魔力の悪いところだけを吸いとって溜め込む……とか何とか。私にもよく分からないのよ。(少しだけ困った顔をした。) さあ…私にも理解できないわ。その子は部隊長のことが好きなんですって。」

マベ「…だったら尚更、フラフラほっつき歩くのはやめな。言い方は悪いが、希少価値のある人間はそれだけで高値がつくことが多い。つーか…、(ようやく表情が崩れた。)よく分からないじゃねえよ。自分の能力くらい把握しとけ。あーハイハイそうだろうなァうちの部隊長は誰もが憧れる色男だからよォ。(その話はするなとでも言わんばかりに手をしっしっと振った…)」

クレシダ「だって、医者にだってわからないのに、私がわかるはずないわ……。私が生身で触れたら穢れがうつるのよ。攫おうとしたってできないわ。(一連の動作を見て目をぱちくりさせて。) …。……あら。ごめんなさい。嫌いなの?(また表情の薄い感じで首を傾げて。)」

マベ「……。……そうか。…きついこと言って悪かったな。だが迷う場所には気をつけろ、いいな?(謝っている割に態度がでかい…。)…………………………。(俯き、少しの間黙りこくった。)………そういうわけじゃない。」

クレシダ「いいえ?気に障るようなことは何も…。魔術師の使う力とは別の何か、だそうよ。私は気にしていないわ。 …。……。ん?(それってどういうこと?みたいな意味のことを、たった一音で聞き返し。)」

マベ「悪いものを吸い取って溜め込む、ねぇ…。特異体質みたいなもんか…(なにか考えるような仕草を見せたがすぐに止めた。)………。…………あ゛?(え、言わなきゃダメ?みたいな表情をした。)」

クレシダ「さあ……?私は魔術師ですらないんだもの、そう言われたってね…… 別の何かって何?って話よね。漠然としていてわからないわ…。(何となくふと見あげて)別に……、それほど関心があるわけではないけど。妙に反応したのが不思議だなと思っただけよ。」

マベ「魔術師でもない…?今のだけ聞きゃァ、まるで素養があるようだったけどな?……医師なんて、どこもそんなもんかもしれねえな。(ぽつりと。)………。………そんなに反応してたかねェ……?(息を吐いた。)………尊敬してるよ。(素っ気なく、ただそれだけ。)」

クレシダ「あら、貴方も医者を信用しないタイプかしら?私なんて病院から抜け出しちゃったわ。あんまりにいい加減だから。(ふふ、と可笑しそうに笑って。) ……尊敬に値する人なのね。私の友人が聞いたらまた大騒ぎするから、聞かなかったことにしておくわね。」

マベ「信用するわけねェんだよ。俺の目も治せねえ、妙な体質も原因は推測できても結局は仮説止まり、こっちゃァ命張って仕事してんだぞ…?ナメてやがるぜ…そりゃ病院も抜け出したくなる、よなあ?(ぎり、と歯噛みした。)…俺だけじゃないさ。部隊の奴等は皆、あいつのことを尊敬してる。」

クレシダ「……。そうよね。貴方達、命を懸けて…………、……私、もう行くわ。(頬にかかった髪を耳にかける仕草。その首元は爛れていて、袖から覗いた腕や手はあまりにも細い。)色々あって、あまり具合が良くないの。ありがとう、こんな風にお話ができて嬉しかったわ。」

マベ「(はっとした。)……悪い、忘れてくれ。(言いながらクレシダの仕草に黒眼鏡の奥で目を細めた。)………送っていく。」

クレシダ「いいえ。重たい仕事だなって……思ったのよ。それなのに私、つまらないことで愚痴を言ってしまったわ。生きてることにもっと感謝しなければいけないわね。(ぼんやりと見つめて。)……いえ。そんな、手を煩わせるようなことはしないわ。北へ向かって歩けば目的地には辿り着くって決まってるのよ。(?)」

マベ「……そうだな。死んじまったら、そこで終わりだからな。つまらなくはないだろ。あんたにとっては大事なことだ。生きてることに感謝するってのには、大いに賛成だが。(薄く、笑った。)…いやそれ極端すぎンだろ。山じゃねえんだぞ?ほれ、表通りはこっちだ。ついてきな。(コートを翻し、今度こそ背中を向けた。)」

クレシダ「……これも何かの縁だから。私は貴方がこの先1秒でも長く生きていられることを祈ってるわね。それくらいのことしか出来ないけれど…。(力無く笑って、) あ……、ええ。(少し戸惑いながら、指先で首の辺りを気にして触った。)」

マベ「(目を細めた。)…嬉しいが、俺のことはいいよ。他の奴等のために祈ってやってくれないか。(今日一番、柔らかい声色。)………。………。(また振り返り、クレシダを見て。)………厄介そうだな。(そう呟くと背を向け、歩き出した。)ついて来な、ねえちゃん。余所見してたら吠えるぞ。」

クレシダ「私、聖女じゃないもの。見たこともない人のためには祈れないわ。 (ふ、と短く息を吐いた。)……余所見しても見失わないわ。貴方、大きいんだもの。(少し急いだ様子で、その後に続いた。)」

マベ「見たんだろ?カレンダー(…)ま、俺の風で後ろはちゃァんと見といてやるから安心しな。(そう言ったきり振り返らずに、しかしゆっくりと、クレシダが疲れない程度に歩いて行った。)」

(イシスアセト、王都のどこか片隅にある、とある小さな薬屋。)

セルレア「いらっしゃいま……… あっ、クレシダちゃん!(水色の長い髪に赤い目をした、溌剌とした若い女性。ぱっと表情を明るくすると、柔らかな花のような匂いが香った。) 昨日、大丈夫だった?ちゃんと家帰れた?」

クレシダ「相変わらず元気ね。(金色のゆるやかなウェーブのボブカットに青い瞳の20代前半程の女性。白い服を揺らしてセルレアに近づいてくる。) 昨日?迷ったわよ。 でも、欲しいものはきちんと手に入ったわ。」

セルレア「そなの?よかったね!(目的を達したことを知って明るく笑ったが…) へ!?また迷ったの!?もーーー、やっぱりついて行けばよかった。怖い人に声掛けられなかった?」

クレシダ「声は掛けられたけれど……、(考え込むように人差し指を口元に持ってきて。)怖い人ではなかったわ。少なくとも、私にとってはね。」

セルレア「へぇ…? 夜道、迷う線の細い美女、声を掛ける優しい人…(目を閉じてなにか妄想していたが…)……ねえ、それってイケメン?絶対イケメンだよね?」

クレシダ「(かく、と首を傾げて。)…さあ、どうかしら。外見について主観で話をしたくないわ。それってくだらないことだもの。」

セルレア「クレシダちゃんっていつもそういう風に言うよねー…、外見も大事なのにー……。(なんだか残念そうに唇を尖らせて。)」

クレシダ「(ふと店の片隅に視線を動かして。)あら。その悪趣味なカレンダー……、それ……。」

セルレア「悪趣味じゃないってば!一体どれだけの人が予約して買ってると思ってるの?(明るく笑いながら。) 今月はウライオス戦闘員のツートップと名高いマベ・マヘス様だよ!」

クレシダ「(少し苦笑いをして)…そうなの。そんなすごい人だったのね…。」

セルレア「私はダントツで隊長推しだけどねー♡ あれ?クレシダちゃん二番手推し? 狂強?強狂??(捲し立てるように喋って。)」

クレシダ「(セルレアの言葉には短く溜息だけ着いてほとんど無視して)この人たち、危険な仕事をしているのよね。今まであまり考えたことがなかったわ。カレンダーでしか知らないんだもの……、」

セルレア「そうだよねぇ。普通に暮らしてたらお近付きになることないし… こんなヤバかっこいい部隊、ほんとに実在する?って思っちゃうよね。(冗談めかして笑って。)」

クレシダ「実在するわよ。私、実在しない人のためには祈れないわ。(ふと視線を外して、何かを思い出すみたいな素振りをして。)」

セルレア「実在するのは知ってるけど………、あ、お客さんだ。じゃ、仕事終わったらそっち行くね!」

クレシダ「ええ。じゃあね。(あまり血色の良くない顔で明るく笑って手を振り、その小さな薬屋から出ていった。)」

(とある小さな店。ホワイトウォッシュ調の店内にある華奢なトルソーには女性物のワンピースが着せられている。アンティークゴールドのラックにはいくつか服がかけられ、その他にもアクセサリーなどが置かれている。)

クレシダ「(白いブラウスにジレ、両手にはロング丈の手袋をつけていて肌はほとんど見えない。唯一見える顔もカチューシャについたレースのベールに覆われている。店の奥にあるレジ兼カウンターに置いた背の高い椅子に座っていたが、ドアベルが鳴る音がしてすっと立ち上がった。)……いらっしゃいませ。こんにちは。(入店してきた人物に、やや薄めではあるが笑顔を向けた。)」

ミラ「こんにちは。(向けられた薄い笑顔に、完璧さの見えるにっこりとした笑顔を返した。そのままコツコツと細いヒールの音を鳴らして店内に入り)こんなに可愛いお店があるなんて知らなかった。ねえ、ここっていつ頃からあったの?(ジャガード織りのくすみピンクのバッスルスカートを身につけている。透けるような白のブラウスの袖口についたレースは手編みと思われるが、ある種狂気じみていると感じる程に繊細で、美しい。)」

クレシダ「(少し驚いた様子でミラの姿を見て)…え。……数年前、です。小さな店だからあまり商品はたくさん置けなくて…、オーダーもやっているんですけど……。」

ミラ「(くす、と笑ってから視線を外して。)……いいよ、普通に喋って。年頃も同じくらいでしょ? (店内にある商品をひとつひとつ見ている。造花とレースの髪飾りを手に持って、じっくりと見ている。)」

クレシダ「私は24歳。貴女は大人びているけど…、歳は私より下かしら。 その髪飾りは評判がいいわ。でも買う人はそう多くはないかしら。どうしても、手間がかかってしまって。(少し気まずそうな空気。何か思うところがあるのは明らかだが、言わない。)」

ミラ「そうだねぇ。 私はいいと思ったものに出し渋るような客じゃないよ?そんなふうに見えるかな?(目を細めて笑った。)」

クレシダ「……いいえ。だって貴女、身なりがとても良いもの。こんな下町では見かけないくらいに。(少し恥ずかしそうに、小さい声で。)」

ミラ「なかなか見る目があるね、君。違いがわかるのは素晴らしいことだよ。(店の奥まで進んで、カウンターの目の前までやってきて、クレシダをじっと見て。)それに、……かわいいね。」

クレシダ「そんなことないわ。好きだからつい目がいってしまうだけで……ごめんなさい、失礼だったかしら。(ビックリして思わず目を見開き、)えっ……、」

ミラ「(すっと手を伸ばしてレースのベールの先をつまんだ。引っ張るわけではなく、”触れている”だけ。)……かわいい、レースだね。手編みでしょ?そこらの市販品とは全然違う。(笑って細めた目をそのまま閉じ、)失礼じゃないよ。着ているものだって私の一部だから、褒められて悪い気はしない…………。(そのまま暫く黙って。)」

クレシダ「あ、レースが……、そうよね。(少し頬が赤くなって、視線を逸らし。)得意なの、刺繍やレース編みは。昔、やることが無くてそればかりずっとやっていたから。 …………。失礼でないなら、何処で仕立てたものか聞いても…?」

ミラ「(ゆっくり薄目を開けると、長い睫毛越しに見えたその目は思いの外鋭くクレシダを捉えた。)……ん? あー、これはね、会員制の特別な店で仕立てたものだよ。店長がそうと決めた人にしか言っちゃいけないんだ。(また先程までと同じようににっこり笑って、手を離した。視線を店内の別のところにやって。)」

クレシダ「……? 私には縁のない話ね。……そのテーラーが羨ましいわ。貴女みたいに綺麗な人が着てくれるなら、服もきっと喜んでる。 それって幸せで素晴らしいことじゃない。(困りつつ、つられたように少し笑った。)」

ミラ「うふふ、嬉しいこと言ってくれるね。そう見えるように努力してんの。 大丈夫、素材はお姉さんのほうが綺麗だよ♡(これまでとは違う、人懐っこい顔で笑ったが、何かに気づいて急に真顔に戻って。)ちょっと待ってあれ……、」

クレシダ「あら、その手にはもう乗らないわ。(ミラが見た方を見て。少し嫌そうな顔をして)……あぁ、それ……、私の友達が少し前に勝手に置いていったの。この店はほとんどお客さんが女性だから、話題にする人は多いわ。」

ミラ「あれ?今のは本心なんだけどなぁ。……私は持ってないけど、好きな人多いよねぇ。…………。(何とも言えない顔でそれを見つめて。)」

クレシダ「えーっと、確か……今月はウライオス戦闘員のツートップと名高いマベ・マヘス様……らしいわよ。友達が教えてくれたわ。(ふとミラを真っ直ぐ見て、) 持ってないならあげるわ。私には必要ないもの。」

ミラ「……あぁ、うんうん、知ってるww 女遊びが激しいマヘス君でしょ? いやー、私も要らないかなぁ、別の意味でww なんか複雑な気持ちだわ……。(めちゃくちゃウケているが、口元を抑えながらなるべく笑い声を抑えている。)」

クレシダ「そうなの?私はよく知らないわ。友達が部隊長を推してるから、その話はよく聞くのだけれど。(きょとんとした顔で)……どうして笑ってるの?」

ミラ「男を見てくれだけで判断しない方がいいと思うけどねぇ…………、あぁいやぁ、何でもないよ。 (ふと真面目な顔に戻って)ねえねえ、あの髪飾りをオーダーで作ってよ。レースは既製品じゃなくて、君の手編みにして。(にこ、と笑い。)」

クレシダ「少し時間がかかるのと、値がはってしまうわ。それでもいいかしら。(紙とペンと取り出して、さらさらと何か書き始め。)…………このくらい。」

ミラ「(差し出された紙に書かれた見積もり金額を見て。)ええ?随分控えめだなぁ……。わかった、その3倍出す。(持っていた小さな鞄から何か取りだして。) はい、これ内金。(カウンターに伏せた手ですっと紙幣を差し出した。)」

クレシダ「さ、3倍!?それはいくらなんでも頂きすぎよ。嬉しいけど、私そんなぼったくりみたいな商売していないわ。(慌てたのか、咄嗟に差し出された手を押し返した。)」

ミラ「…………。(手袋越しの手が触れて、意味ありげに笑った。)……、私の気が変わらないうちに受け取っときな。私はモノじゃなくて造り手の心に金額をつけたんだよ。その価値はあるよ、君の、作品は。 ……色々、イイもんもらったしね。」

クレシダ「……………。私、別に何も……、(困った顔をしたが、無下に断ることも出来ず。)……わかったわ。それに応えられるくらいのモノを作るから、少し時間を頂戴。 名前と連絡先を教えてくれるかしら?」

ミラ「えー?美人と話す時間はプライスレスだから♡ えーとね、名前は、”エル”。住んでるとこはここで、(さきほどクレシダが出した紙にサラサラと住所を書いていく。) ここに連絡して私を呼び出したらいい。 それじゃあ、……期待してるよ。」

クレシダ「これ、有名な高級ホテルじゃない……。……。……。ええ、頑張る……わ、(戸惑いながら、紙をしまって。)」

ミラ「うんうん、そうだよ。 んじゃあ、できた頃にまた来るねぇ♡ (ひらひらっと軽く手を振りながら、店の入口に向かい、)……ありがとね。(最後に振り返って笑って、店を出ていった。)」

クレシダ「いえ、こちらこそ………………。(終始ペースを掴まれたまま、その姿が見えなくなってもぼーっと入口を見つめたまま。)…………き、貴族……? 世の中にはすごい人がいるものね……。でも、……頑張ろ。何だかワクワクしてきたわ。(またカウンターの椅子に座り直して、機嫌よく笑った。)」